研究畑からの MBA

2014年から2015年にかけて、私はアイルランドにある MBA に留学していた。

2009年に新卒で某化学メーカーに就職し、それからずっとコーポレートのR&D部門で新奇材料の実用化研究に携わるも、「研究成果をお金に変えるには、ビジネスサイドの勉強もした方がいいかな?」という軽いノリで1年制のMBAへ。頻繁に、「それ、儲かるの?」って聞かれ続けていた事も理由の一つ。

帰国後、2015年8月から2017年1月まで、同化学メーカーの技術寄りの企画部に移動し、新規事業提案なんかに従事。

そんな経歴。

MBA に行って良かったか

勿論。

学部時代からも含め、ずーっと技術ばっかり追いかけてきた私には、皆が「無価値」と斬って捨てる、ファイナンスの授業でさえ、非常に為になった(確かに、経済学部卒とかにとって、MBA の授業自体はホント無価値だとは思う)。

みんな大好きな、いわゆる「イノベーション論」も、つまるところ、「技術論」ではなく、HR の問題・範疇だと認識できたことは非常に大きい。

MBA で学んだ事が、今後の私の意思決定に影響を与える事は間違いない。

で、研究 X MBA の話

正直、化学メーカーで、(事業部の開発ではなく)コーポレートの研究所の成果を実用化につなげる意味ってないと思ってる(コーポレートの研究所を持つ事自体は意味あるとは思ってるけど)。

化学(素材と言ってもいい)は、完全に成熟産業である。今後、新しく発生して、爆発的に成長していく事業(ないしは市場)なんてない気がするし、もし仮に発生したとしても、売上規模が数1000億〜数兆円の各メーカーの業績にインパクトを与えるような事業になる可能性は極めて低い。時間もものすんごくかかるだろう。

それよりも、既存事業近辺で、顧客ニーズに答えつつ、M&A や事業売却でマーケットシェアを高めていく方が、インパクトがあるんではないか。オープン・イノベーションとかいう暇あったら、M&A や PMI 人材に投資した方がいいんでは?と思ってる。

というか、そういう考えに取り憑かれてしまったので、私は化学メーカーを辞めた。


とりあえず、今日はこれぐらいで。


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