キーボード作ってみた
Posted on Jan 6, 2019
Twitter でちょっと話題になっている自作キーボード、気になってしまったので、作ってしまいました。
キーボードに関しては、最近、MISTEL の分離キーボード(MD600)をメルカリで買ったばっかりだったんですが、矢印キーがなくてちょっと不便でしたし、気になり始めたら止まらない、という性格もあり。
木曜〜金曜にかけて工具と部材を発注し、この土日で作ってみました。
自作キーボードの選択
今回は、Zinc ってキーボードを選択しましたが、候補としては、
あたりを考えていました。どんな選択肢があるのかについては、いろんなブログをまとめたサイトがあったので、これを見ていただければわかるかと。海外だと、Planckってプロジェクトが有名なのかな、多分。
矢印キーがあるのは、1か2なのですが、中でも、全部同じキーサイズで出来ている Zinc が面白そうだったので、今回はそれで。ロースタッガード(row-staggered、行ごとに少しずつズレてるやつ)であることも決め手の一つです。
Zinc キーボードの制作例はこちらにまとめられているので、もしご興味ございましたら。 あと、標準のキーマップはこちら。ご参考までに。
費用
組み立てには、キーボードの組み立てキット以外にも、キーキャップや工具なんかが必要になります。
アイテム | 費用 |
---|---|
工具類一式(半田ごてなど) | 10,000円 |
Zinc キット(LEDモデル) | 12,000円 |
キースイッチ | 2,000 円 |
合計 | 24,000 円 |
工具はもう少しケチれたかな、とは思います。ま、工具のコストは、複数台組みたてれば、どんどんインパクトは小さくなりますし良しとしましょう(沼思考)。
今回は、手持ちのキーボードのキーキャップを流用していますが、通常であれば、上記に加えて、キーキャップが必要となります。おそらく5000円くらいかなと思いますが、現状、入手できるところが少ないので要注意です。
組立
Zinc キーボードの組立に関しては、この二つのブログを参考に作りました。
で、ひたすらハンダ付け。ハンダごてを握るのは、10年以上前に真空管アンプ作った時以来です。
一つのキーあたり、ダイオードとキーキャップで計4カ所、LEDチップを埋め込む場合はさらに4カ所追加されて計8カ所、はんだ付けが必要になります(48キーあるので、400カ所くらいかな)。結局二日間、5-6時間くらいかかった印象。ただ、難しいのはLEDのはんだ付けだけなので、LED使わない場合は、数時間もかからない気がします。「MINT60は簡単」、「Helix は初心者向けじゃない」って言われるのは、全て、この、バックライト用のLEDチップのはんだ付けのせいじゃないかな。。。
LEDのはんだ付けといえば。多くのブログやガイドで「ハンダごての温度を220度に!270度にするとLED壊れます!」って書かれているのですが、私は結局270度でやりました。220度だと、フラックス使ってもハンダのノリがいまいちで。多分、冬で気温が低いせいもあるかと思います。あと、ハンダご手の先も、「1.6C や 2.0D が良い」って言われていたので、それぞれ試したのですが、結局、私は初期装備の先の尖ったのでほとんどやりました。この辺り、個人のはんだごての作法とかにもよるのかな。てか、LED付けないのなら、標準のやつのままで十分だと思います。
後、リードベンダーは必須だと思います。あれないと詰んでました。
ファームウェア書き込み
で、組み立てた後は、ファームウェアのビルドと書き込み。
基本的には、QMK の Newbs ガイドにしたがってやりました。多量のソフト・ライブラリを入れないといけないので、結構時間かかりました。Dockerfile もあるようではありますが、結局、ファームウェアの書き込みはホストOSからになりますし。。。
細かい補足ですが、Windows 使ってファームを書き込む場合、QMK Toolbox というアプリを使って書き込みますが、ドライバーをインストールするときは、ここにある exe ファイルではなく zip ファイルをダウンロードして、中にある bat ファイルを実行してください。ここで、少し時間を無駄にしました。ドライバーをインストールしないと、キーボードも認識されませんし。ご参考までに。
で、完成。
感想
このブログも、作ったばかりのキーボードで書いています。書きながら、ちょこちょこ、キーマップを書き換えてます。Enter と Quotation キーを入れ替えたり、矢印キーの配置を変えたり。
思っていたよりかなりタイプしやすいのです。数字キーがなくて大丈夫かな?とか思っていましたが、特に問題ないですね。今は、自分の変な指運びのせいで、タイポしまくりなのですが、このキーボード使っていれば矯正できるかな。
てか、素人がハンダ片手に1〜2日ほど頑張れば、キーボードができてしまうとか、凄い。Zinc 良いです!
ただ、ちょっと、気になる点もあります(大したことじゃないですけれど)。
Zinc キーボードですが、LED がキースイッチの軸の下側にくるような配置になっています。家にある他のバックライト付きのメカニカルキーボードは、軸の上側に LED があり、それに合わせてキーキャップも上半分に文字(透ける部分)があります。ネットで調べても、多くの Backlit 系キーキャップは上側に文字があって、そこが透けるように作られています。ですので、**Zinc の LED 使ってキーキャップの文字光らせたい!**と思っている人は要注意です。キーキャップの形状にもよると思いますが、期待しているような効果は得られないかも。
左が既製品、右がZinc
後、キーキャップ引き抜くとき、結構な力が基盤に直にかかります。キーキャップ自体はプレートには固定されておらず、ハンダで基盤に固定されているだけなので、ちょっと不安。キーキャップ抜き差した拍子に、ハンダがまともについていないところは剥がれちゃったりするかも。
今回は以上。やっぱり、何か作るのは楽しいです。自作キーボードについては、また追加で書くかも。
追記
キースイッチの向きについては、こういうことらしいです。なるへそ。
実はスイッチの向きは決まっていて、ZincはCherryが定めた正位置にしてある。逆位置にするとGMKなどCherryプロファイルのキーキャップをつけたときにボトムアウトで微妙に干渉することが以前から指摘されてるhttps://t.co/HChzRE7H4g
— monksoffunk(もんく)Zinc/Attack25販売中 (@monksoffunkJP) 2019年1月10日
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