新しい仕事はじめました

Posted on Oct 15, 2021


前回のブログでふれましたが、2021 年 8 月から新しいお仕事を始めました。量子コンピュータ関連のソフトウェアとかアルゴリズムを提供する会社での事業開発です。むかーしの化学の経歴と直近の IT 営業の両方の経験が生かせて、かつ、量子コンピュータというホットなテーマに関われる、という、ある意味理想的なお仕事の一つの形かな、と思ってます。実際、非常に面白いです。簡単ではないですが。

で、ここ最近、ひたすらいろいろインプットしてました。量子力学とか昔挫折した分野だし、年だし、で、インプット自体も簡単ではないですが、2か月前よりは少しはましになった気がします。とはいえ、最新の論文を読みこなせるレベルになるまでには、まだまだ時間はかかりそうです。

で、ここ2か月くらいで手を付けたものをメモがてら書いておきます。

量子コンピュータ全般

ざっくりとした概要は、入門書的な本だったり、ブログだったりで入社前にカバー。入門系の本は入社後ほとんど読んでませんが、同僚にお勧めしてもらった『量子コンピューティング ―基本アルゴリズムから量子機械学習まで―』は買ってよかったな、と思ってます。QAOA とか最近のトピックをわかりやすく書いてある本、これくらいじゃない?っていう。「量子コンピュータ勉強したいんだけど、どっから勉強したらいい?」って聞かれたら、多分この本を勧めます

で、もう少し詳しく、ということで、今はニールセン・チャンを今読んでます。英語版も手元にあるんですが、新しい分野を英語で勉強するのは非常にムズイ ということに気づいてしまったので、日本語版を買いました。今は、まだ 1 冊目。

あと、並行して、MIT の Quantum Information Science コースも取ってました。Shor のアルゴリズムで有名な、Peter Shor 先生の授業。Part 1 は非常にわかりやすく、量子ゲートって何?って方にもお勧めできる内容化’かと思います。ちなみに、今は、Part 2 で挫折中(笑)。ニールセン・チャンと行ったり来たりしながら、今後少しずつ進めようと思ってます。

量子化学

化学はとりあえずこちらの本。量子コンピュータをつかった計算化学の入門書としていい本だと思います。細かいところは全然理解できてませんが、ざっくりとしたものは見えた気がします(緩)。今後、個別に細かいところを勉強して、また帰ってこようと思ってます。

上記の本を理解するために、Szaboピンク本も合わせて購入(てか、積読状態)。読めるようになるのはいつ頃だろうか。。。

なお、ある程度読み終わったら、Alan Aspuru-Guzik 氏のレビューなんかを読もうと思ってます。これとか。

量子機械学習

こちらは、いい本が見つからず。で、同僚にお勧めしてもらった National Institute for Theoretical Physics の mini-school でお勉強。非常にわかりやすい。

が、結局は、古典の機械学習を理解しないことにはどうにもならん、ということになり、今は、ベイズ推論とか 勉強してます。化学とかだと、いろいろ土地勘あるので、スキップできるんですが、機械学習は Nerual Network とかの流行り(の上っ面)しか触ってこなかったので、なかなかに量子機械学習が遠い。

その他

上記以外にも、暗号の話とか、創薬とか、バイオインフォマティクスとか、マテリアルインフォマティクスとか、モンテカルロシミュレーションとか、理解しないといけないことが盛りだくさん。

ま、そんだけ、楽しいってことです。以上。


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